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旅するように東京を歩く


by cicerone
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Feel Okinawa No.11

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今回の旅は南国沖縄。飛行機に乗り込み、2時間もすれば南の風に吹かれているかと思うと、期待感も高まった。上空からはグラデーションするブルーの海を眺めることができたけど、那覇に着いたら生憎の雨。それでもしっとりと水分を含んだ空気を吸い込むと、南国にいるんだという実感がわいてきた。

街に出てメインストリートである国際通りや市場をそぞろ歩く。最初は右も左も分らなくても、しばらく歩き回るうちに方向感覚がついてきて、それと同時に街の空気にも馴染んでゆく気がする。活気のある市場や独特の屋根瓦の建物が並ぶ路地裏を歩き、沖縄料理をお腹いっぱい食べて初日は終わった。

翌日向かった北部へのドライブでは、いくつもの基地を通り過ぎた。ステーキハウスやハンバーガーショップに、英語の看板が並ぶ道。アメリカという国を強く感じた。そんな中にも、どこでもない沖縄そのものという空気が漂い、ああ、これなんだ、沖縄ってと思う。やっぱり、街は自分で見て、歩いて、空気を吸わないと分らない。

いつもヘトヘトになるまで歩きまわってしまう私の旅。今回はゆっくりのんびり過ごそうと決めた私へのプレゼントか、連日降り続いた雨。おかげで歩いて疲れきることなく、のんびりした時間が流れた。これは、沖縄の空気もあるのかもしれない。
夜中に目が覚めるほどの光を放った稲妻も、東京では見ることができない巨大パノラマで壮観だった。雨に濡れ、より一層濃くなった緑のやんばるも、私の心を溶かしてくれた。

空港でも飛行機でもホテルでも、目に付いたのは家族連れと妊婦さん。異国情緒と海や山の自然を楽しめる沖縄は、リラックスできる最適な場所であり、それでいて国内旅行だという安心感があるのだろう。
それでも、首里城で海の向こうを眺めながらおじいさんが言った「ニッポンはあっちか」という言葉を聞くと、沖縄が日本になったのは、私が生まれるほんのちょっと前のことなのだと思い返した。

*沖縄返還=1972年
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by cicerone | 2006-05-19 13:34 | 東京を離れて